指定難病・小児慢性特定疾病の医療費助成の前倒し(遡り)改正について

朗報です!今回の改正は、例えば、マルファン症候群(あるいはロイス・ディーツ症候群)と診断されてはいるものの、「重症度分類等」に照らして病状の程度が満たしていない等の理由で医療費助成の対象外となっている患者さんたちの安心につながる朗報です。

ぜひ覚えておきましょう。

 

指定難病の医療費助成の開始日は「申請日」となっていましたが、難病の患者に対する医療等に関する法律の改正により、2023(令和5)年10月1日からは、「重症度分類を満たしていることを診断した日」(重症化時点)まで遡って医療費助成できるようになりました。

小児慢性特定疾病の医療費助成についても、児童福祉法の改正により同様です。

 

ただし、遡りができる期間は申請日から原則1か月前までです。

診断日から1か月以内に申請を行わなかったやむを得ない理由(緊急入院等)がある場合には、最長3か月までとなります。

また、令和5年10月1日より前への遡りはできません。

軽症高額対象者は、軽症高額の基準を満たした日の翌日が医療費助成の開始時期となります。

 

詳しくは下記をご覧ください。

厚生労働省「助成開始時期の前倒しに関するリーフレット【PDF】

https://www.mhlw.go.jp/content/001154634.pdf

 

指定難病の医療費助成を受けるメリット

医療保険や介護保険適用後の負担割合は、原則として3割が自己負担ですが、特定医療費(指定難病)受給者証を指定医療機関で提示すると2割に軽減されます(もともと2割・1割の方はそのままです)。

さらに、1か月の難病医療費に対する自己負担分には上限額が決まっていて、それ以上の自己負担はなくなるため、入院や手術など高額な医療費がかかる場合に大変助かります。詳細は以下の「医療費助成における自己負担上限額(月額)」をご覧ください。

通院・外来の区別はなく、薬局の保険調剤や医療保険における訪問看護ステーションによる訪問看護も含みます。

 

参考リンク

 ・厚生労働省(難病対策)(外部サイト)
 ・難病情報センター(外部サイト)
 ・難病情報センター(外部リンク)自己負担上限額