理事

特定非営利活動法人日本マルファン協会 理事
(2022~2024年度:任期2年)

代表理事:関 良介  副代表理事:大柄 嘉宏

理事:猪井 佳子     理事:小竹 直樹

代表理事 関 良介(せき りょうすけ)

【自己紹介】 わたしは遺伝性のマルファンです。父とその兄弟姉妹4人が確実にマルファンで、3人は手術を受けています。我が家も母以外の父とわたし、妹がマルファンで、わたしと妹は弁置換と血管置換の手術を受けています。身長195センチで、まぁ見るからにマルファンという体型のようです。網膜剥離で視覚を失っているので、1級の障害を2つ持っています。遺伝性なため、20歳の頃から定期的に検査を受けるようになり、それで大動脈の拡張も発見されました。対処さえ間違わなければ、それなりに暮らせるかというのが身内やわたしの体験から思うことですが、まだまだ理解されていないため、誤解や差別を受けることがあるかもしれません。少しでもそうしたことが減らせたらなと思っています。マルファン症候群の致命的な症状の発現を抑え、「疾患」というよりは「体質」になってほしいと願っています。医学的な発展はもちろんですが、マルファンを持つ1個人としてあまり制約のない生活ができるよう、さまざまな「障害」を減らし、マルファンを否定的に思わずに生活できる、そうした状況を作るお手伝いができたらよい。そのように考えています。


副代表理事 大柄 嘉宏(おおがら よしひろ)

【自己紹介】 1968年生まれ。私自身、2003年に急性大動脈解離を起こした際、父親と同じマルファン症候群との診断を受けました。今こうして生きていれるのも、たくさんの方々に助けていただいたおかげです。これからも、感謝を忘れず生きていきたいと思います。日本マルファン協会の理事として、7年目になります。昨年は新難病法の制定や、また今年はマルファン症候群がその対象疾患(指定難病)に入るという重要な時期に、協会の一員として活動させていただいていることに感謝しております。まだまだ、新難病法もスタートしたばかりで、いろいろな問題があるかと思われます。これからも、マルファン症候群の患者・家族を取り巻く環境改善のため、微力ではありますが、活動していきたいと考えております。最後に、日本マルファン協会は限られた資源、人材により活動をしております。私達が活動できるのは、会員の皆様やご協力者の方々のお力添えがあってこそだと感じております。今後も引き続き、皆様のご協力、ご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


理事 猪井 佳子(いのい けいこ)

【自己紹介】 私は、突然変異のマルファン症候群患者です。自身のマルファン症候群を全く知らずに結婚し、2人出産しました。長女が4歳の頃にマルファンを疑われ、そこから調べはじめ、わかるほどに、自分が小さい時から疑問に思っていた身体の謎が解けていく感じがしました。定期検診を続け、2008年、自己弁温存大動脈基部置換術を受けました。当協会を設立した時、マルファン症候群は研究班もなく、難病対策にも入っていませんでした。少しずつ活動の成果を感じます。しかし、現在でも家族内で話せず、親や親族の重篤な症状や死別や、ネット検索によってマルファン症候群を知り、大きな不安に襲われることもあるようです。患者であっても、マルファン症候群の遺伝子だけでなく、お父さんやお母さんの色んなところを引き継いで生まれる大切な命です。他の誰のところでもなくそこに生まれ、他の誰でもなく個人として生まれ、育ち、たくさんの可能性を持っています。治療に向き合い、うまく身体と折り合いをつけ、隠すのではなく、知ってほしい人に自然に話せる患者家族を増やしたい。患者家族の声をオープンにつなげることで、患者の命を守り、治療研究を促進させ、みんなが生き生きと暮らせる社会を目指していきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。


理事 小竹 直樹(こたけ なおき)

【自己紹介】 新潟県出身、埼玉県在住です。私は、中学生の頃にマルファン症候群の疑いがあるとして心臓エコー検査を受けていましたが、18歳の頃に中断してしまいました。その後、30歳のときに大動脈弁閉鎖不全が見つかり、機械弁へ置換しました。心臓エコー検査を毎年受診していたら違った結果になっていたのかもしれないと考えると、「情報」の重要性を痛感しています。私が、当会が主催する勉強会「寺子屋マルファン」に初めて参加したのは、術後2ヶ月のときでした。自分と同じ体質や症状を持つ人たちと初めて出会い、経験、悩み、思いなどを共有できたのは何にも代えがたい貴重な体験でした。また、情報の重要性を訴えている当会の活動方針に共感を覚え、会員になりました。今でも行事に参加するたびに、会員の皆さんから勇気や元気を貰っています。これからは私自身が当会の活動に積極的に関わることで、次の世代の人たちにも私と同じような気持ちを持って貰いたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。